泥濘と薔薇

北東北、海辺のベランダで育つバラの記録です。

ソニアリキエル

ベランダの様子・晴れた5月最後の週末

青空と海を背景にオレンジ色が映える。我が家ではこれはレディエマハミルトンの特権だったのだが、今年からはパウルクレーも仲間入り。去年の新苗だったパウルクレーは、手頃な大きさに育ち、元気な蕾をたくさん上げてくれている。花の大きさが思ったより小…

芒種前

駅の待合室で、瞬きの合間に消えてしまう蜘蛛の糸を見た。晴れて光る細い輝きが角度によって曖昧になるのも、雨の日の中空に浮かぶ雫の群れるのも、どちらも好きな光景だ。 23℃/14℃の晴れの日。 デスデモーナは今年も素晴らしい風景を作ってくれそう。 オデ…

ベランダにだってアーチ(?)が欲しい、の話。おしまい

昨日は金曜日だから、と帰りに本屋さんに寄ってみたら村上春樹の「村上T」が売っていて、ノータイムで買ってしまった。ふんふんとして帰って家人に話したら「絶対にコアなファンしか買わないやつ!」と大笑いされた。まあ、いいですよ。私は大好きなんだから…

ベランダにだってアーチ(?)が欲しい、の話。

それはまるで春の夢のような 春のバラ園、満開を迎えた色とりどりのバラが何種類も絡んだアーチのトンネルをくぐる。風が吹くと、世界中のただ綺麗な色だけを集めた花びらが降ってくる。いばらの間から日差しが差し込み、花びらは身の回りを小さな嵐になって…

暑い暑い暑い・しっとりと砂糖菓子の香り

暑い!!! お盆寸前でようやっと本格的な夏の暑さになってきた。34℃/24℃。おととし?なんかは梅雨明け宣言も出ずに寒いまま秋に突入していたことを考えると、まあまあふつうなのかな…と思うのだが、各地は異常な暑さだ。本当に、何事もなくと祈るばかり……。…

慈しむべきは座らせる者

大好きな映画に、北欧はスウェーデンのロイ・アンダーソン監督「散歩する惑星」がある。これは日本語タイトルで、原題を邦訳すると「二階から聞こえる歌」となる。なんとなくシュールで意味がわからないでしょう。うふふ、内容もそんな感じです。 この映画は…

6月6日 宴の始まり

今朝のデスデモーナとオデュッセイア。朝はよく晴れて、差し込む日差しに照らされて天国みたいに綺麗だった。 24℃/14℃と、昨日より3℃ほど低い気温の予報の今日、ベランダの向かって左側のバラはほとんど咲いてくれました。 デスデモーナ オデュッセイア プシ…

薔薇二曲

朝から持病が悪化し、仕事を休んだ罪悪感で心を腐らせながらベランダで過ごしていたら、高い高い堤防の向こうの海の上が急に曇って烟り、さあああ、と雨の音が聞こえてきた。私は新芽の瑞々しいバラと一緒に、陽の光を浴びながらそれを見ていた。ふいに涙が…

今日は葉っぱの話だけ

ここ2週間ほどでバラの新芽がばりばり伸びてきている。 出勤前に朝日の中でバラを見るのが1日の活力源だ。むかしむかし、地元で命を削りながら働いていたとき、ユンケルの高いやつとレッドブルを1日に何本も飲んでいたが、それに比べたらなんて健康的で(お…

例えば忘れられるだけの一瞬が

私の住む街はこの9年間ずっと大がかりな工事をしている。その一角、家のすぐそばに田んぼが出来たようで、最近水が引かれていた。風が吹くと小さな波がさざめき立つ。 ある日の夕暮れ時の退勤時、観光客っぽい外国の方がその風景を撮っていたのを見た。水面…