泥濘と薔薇

北東北、海辺のベランダで育つバラの記録です。

ヴィウーローズ

ランボーが謳ったバラ色?

数時間ごとに天気の変わる、目まぐるしい連休です。5月、私がバラを育て始めて、2回目に迎える春です。強風と暴雨の合間の太陽に心が浮き立ちます。きらきら、ふるふる、まわりに。 今年は5連休ということで、初日に掃除をして、衣更もしたいな…と思いつつ体…

開いていくバラの美しさと(ホラー)映画の話

霧の深い朝のバス停から職場の最寄りにつくまで爆睡して、起きてバスを降りたらめちゃくちゃに晴れていた。一瞬、本当に夢かクレヨン王国に行ってしまったんだと思った。 もちろんそんなことはなく、晴れたり曇ったりで気圧がゆらゆらするので職場でくたばっ…

ベランダの景観を考える・孤高のヴィウーローズ

2番花のデスデモーナはなぜか花びらに細かく刻みが入って、別のバラのようだ。 デルバールのソフィーロシャスとかかの有名なイブピアジェとか、あと河本さんのバラのいくつかを思い出す。いいなあ、こういうのも好きです。はつねが欲しかったんよね……。 そし…

慈しむべきは座らせる者

大好きな映画に、北欧はスウェーデンのロイ・アンダーソン監督「散歩する惑星」がある。これは日本語タイトルで、原題を邦訳すると「二階から聞こえる歌」となる。なんとなくシュールで意味がわからないでしょう。うふふ、内容もそんな感じです。 この映画は…

薔薇二曲

朝から持病が悪化し、仕事を休んだ罪悪感で心を腐らせながらベランダで過ごしていたら、高い高い堤防の向こうの海の上が急に曇って烟り、さあああ、と雨の音が聞こえてきた。私は新芽の瑞々しいバラと一緒に、陽の光を浴びながらそれを見ていた。ふいに涙が…

例えば忘れられるだけの一瞬が

私の住む街はこの9年間ずっと大がかりな工事をしている。その一角、家のすぐそばに田んぼが出来たようで、最近水が引かれていた。風が吹くと小さな波がさざめき立つ。 ある日の夕暮れ時の退勤時、観光客っぽい外国の方がその風景を撮っていたのを見た。水面…

富士山を見晴らす交差点にて

長い長いゆるやかな坂道の途中、角を曲がると眼前に富士山が現れる。まだまだ続く坂道を下ってゆくと、ひらけた青空に悠然とたたずむ富士山を、真正面に据える交差点に辿りつく。 交通量もそこそこ多く、駅や商店街や学校にも近く、賑やかな"竜崎"という交差…

オールド・ローズという名前のバラ

8℃/-1℃の冬の雨。夜には風が強くなり、暴風雪になるところもあるとの予報だった。 けれど今日は親友の誕生日で、それだけで私は幸福で、心の中は小春日和だ。どうか全てのさいわいが優しい彼女に降り注ぎますように。 それに加えて今日は特別。 ヴィウーロー…