泥濘と薔薇

北東北、海辺のベランダで育つバラの記録です。

夏至祭

6/21は夏至でしたね。

中学生のとき、「夏至祭」という小説を読んで以来、夏至になるとワクワクというか、ソワソワというか、何か不思議なことが起こりそうな予感で胸がいっぱいになる。夕暮れと夜は緋色と群青とでせめぎ合い、山際で混じりあった末に訪れる長い長いブルーモーメントがとても神秘的だ。短い夏の夜に不思議な夢を見るのは、幾つになっても楽しい。

 

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夏至の頃はクロードモネが真っ盛りで、フラゴナールの低いところの蕾が咲き始めるのね。よしよし覚えたぞ。

 

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フラゴナールの蕾がまだまだあるから、どうやら今年はバラの季節が長いようだ。昨年は最初のバラが咲いてちょうど1ヶ月ほどで全種の花が終わりかけた覚えがあるが、今年はデスデモーナが初開花した5/25からもっと楽しめそう。

 

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我が家の最もゆったりさんなフラゴナール。今年になって天然の香水のような濃厚な香りがするようになった。ダマスク系?ティー系?ともかくすごーーーーく良い匂い!!

シャトードゥシュベルニーもだけど、今年はデルバールの香りの調子がいいかも……いや……パリジェンヌとヴィウーローズは…………(株の調子は良好です)。

 

 

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何もかもを好きだよ、と思うニューウェーブの1.5番花。

一度は失くしたこのバラが、また手元で咲いてくれることの喜びときたら……。

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しかもよほど良い株を送って頂いたらしく、ベーサルシュートが4本、サイドシュートが2本、確認できている。何本かもしダメになったとしても(私はよくベーサルをダメにしてしまう。今年はヴィウーローズとオデュッセイアがヤバそう)、来年の花付きは約束されたようなものだ。本当に嬉しいです😊💕

 

 

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2番花の蕾がもう出来ているのはパウルクレー(とシャリファアスマ1号)。

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クレーはね、春が本当にものすごかったから、あまりにもステムが短そうなやつとか、枝が細すぎるのについた蕾とかを幾つかは摘蕾しちゃった。

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咲きたがり、という噂は本当みたい。2番花以降はしばらく休ませてあげよう……。

 

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当地も19日に梅雨入りした後は何日か雨だった。一日中降り続けるそれではなくて、朝は晴れなのに急に雨、とか。これはよく地元名古屋で体験していた、どちらかというと暑い地方の特徴な気がする。違うのはやっぱりやませかな。なにせ、最高気温が20〜23℃くらいなんだもん。

 

 

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この時期は、不意に未知のおそろしさに立ち止まりたくなる日が続く。もう5年になるのに。

ゆっくり、少しでも健やかに参りましょう。

夏の夢は短いのだから。