チェリー・カスタード・パイ
ここしばらく、春の嵐が続いている。
私の暮らす街はとにかく風が強く、まだ新しい中心市街地に植えられた沢山の街路樹も、風に吹かれてわずかに傾いて成長している。春になると桃色の花が咲く。
春になると、なんて言っているけれど、もうすぐそこだな。ポップ、ステップ、ジャンプ……は必要はないくらいかなあ。わくわく。
美味しそうな花!
これはロサオリエンティスのフリュイ。チェリー・カスタード・パイみたいだと常々思っていて、ついチェリーと呼んでしまう。チェリー、お水はまだいらない?そう……。というやりとりが脳内でずっと繰り広げられているのだ。家人は私をバラ狂いだというが、もちろん、狂ったほうが人生は楽しい。
果物を思わせるようなコロッとした花型、果物をわった時のような花色のグラデーション。
そして何よりも果物のような濃厚なフルーツ香。とても強い香りに陶酔させられます。
そこからフランス語で果物を意味するフリュイと命名。
花枝短く次々と花を咲かせるとてもコンパクトな木立樹形。鉢植えなど、小スペースで育てられます。
たまにの薬剤散布を行えば、葉の健康状態を維持するのは難しくなく、十分な耐病性もあります。剪定等はコンパクトなフロリバンダと同じ感覚で。
栽培面で特に難しい所はありませんが、香りがとても良く、花弁数が多いカップ咲きの為、多肥で開かない事もあります。
特にリン酸分が多い肥料の多肥は気を付けてください。株が出来てからは、肥料は少なめの方が良く開き咲きます。
庭の奥に植えて遠くから眺めるよりも、
鉢植えなどで身近において香りと花を楽しんで欲しいバラ。
朝、フリュイに顔を近づけ、花を見て香りを嗅ぐと、ふっと嫌な事を忘れ、
ただ目の前にある美と自然の魅力に惹かれ、フレッシュな気分になれる自分がいました。
肥料を多くあげすぎると花弁数が増えすぎたり、花弁が硬くなったりして咲けないこともあるバラですが、肥料の加減を覚えれば難しい事ではありませんし、そのちょっとした個性以上に、実に魅力的な花を咲かせるので、バラの家専売だけでフリュイは販売となります。
育種家の思いが詰まったバラ、フリュイです。
(-バラの家楽天サイトより)
ここまで愛情ぶかく解説をされると、なんだか嬉しくなっちゃう単純な人間なので、ファーストローズのあといくつか選んでいた時にすぐ買ってしまった。
どのバラだって、育種家さんに愛されて選ばれて販売されているのに違いないのにね。
うちではスリット鉢よりちょっと小さい8号鉢に植えている。まっすぐな樹形と、そこまで伸びすぎない樹高なので、他のバラを後ろに置いても陽が当たるのが嬉しい。
花は開ききるととても大きい。はじめは本当にさくらんぼくらいの大きさのつぼみなので、てっきり中輪くらいかと思っていた。時間が経つとふわふわして可愛い感じになる大輪花。
花びらのふちに、チェリーレッドが入るのがたまらなく好きだ。花芯の優しいカスタード色にぴったり。
ORのレダにも惹かれているのだけど、フリュイがある限りは買わないかなあ。
フリュイの剪定前。おりこうなまっすぐさん!
病気にもかからないし、ほんとにおりこうさんです。
剪定後。
木立樹形はあまり悩まずに切ることができて良い。ベーサルシュートの兆しがないのだけ、少しやきもき。
ところで、うちではフリュイは超強香!とまではいかない。中香と強香と、販売サイトによって変わるシャトードゥシュベルニーよりも香りは弱め。朝、顔を近づけて、お、いい香り!と感じるくらいだ。
ただ、オデュッセイアのようなダマスクだったり、説明通りのフルーツ香だったり、香りが何故か変化するので、毎日楽しい気分になれる。
今年はくらくらするくらいの超強香になってくれるかしら。色々と楽しみなバラです。
12℃/0℃、快晴!
昨日は-3℃まで下がって、夜は凍えるようだった。明日は15℃まで上がるらしい。
もう気温差でカラダコワレル寸前だけども、暖かくて晴れるなら、バラは元気だし……私も元気!!になれ!!!