エヴリンと香りの話。
(エヴリン。桃と花とハチミツの贅沢な香り)
桃の香りを感じた時に思い出すのは、小さい頃の夏休み、毎年1ヶ月弱滞在していた祖父母の家のこと。お盆になるとまんまさん(仏様)にお供えする果物の盛り合わせがあって、一度上げたあとの桃は双子の従兄弟たちと分け合って大事に大事に食べた。
皮を剥くと産毛で手がかぶれるので、従兄弟にやってもらう。でも皮を剥いたその時の香りが大好きで、顔をめいっぱい近づけていた。従兄弟の手から滴る果汁、一つ丸ごと渡されて、シンクの上でみんなでかぶりついた記憶の、きらきらとした幸せを思い出す。
幸福というのはあまりにも豊かで、いくらしがみついて離さなくてもなくなったりしない。プルースト効果と呼ばれる、香りからの記憶の想起は、私にとって大事な生きる術である。
(たわわに実るよう)
Twitterで香りに関するアンケート(投票?)をこの間行ったら、とてもたくさんの方にご協力を頂けて感無量だった。
ダマスクとフルーツとティーとミルラ、どれが1番好みなのかや、バラを育てている方の、「このバラの香りが好き」を教えて頂いた。ダマスクと一言で言っても、バラの品種でその香りの質は全く異なることは私もこれまでの経験から学んでいる。パパメイアンめちゃくちゃかぎたい。
ご協力頂きました方々、本当にどうもありがとうございました!
エブリン -Evelyn-
アプリコット色の花はオレンジがのるときと桃色がのる時があり気候や肥料量により花色に幅があります。大輪の花のイメージにぴったりの芳醇なフルーツ香があります。(略)
(-コマツガーデンローズコレクション2019-2020 より引用)
このコマツガーデンさんの説明のとおり、花色の幅が私にとってたいへんな魅力だ。
エヴリンは昨年冬にコマツガーデンさんのオンラインショップで予約、今年の春に初開花である。とてもとても元気な苗で、春先のベーサルシュートは見事だった。
1番花までは本当に順調で、たくさん咲いてグレープフルーツをトップに、ピーチの濃厚なミドル、ラストに蜂蜜のうっとりする香水のような熟成された香りも楽しませてくれた。カタログ落ちした今でも人気なのはうなずける。
問題は1番花のあと。
今2番花が盛りなのはデスデモーナで、あとのバラもだいたいがつぼみをつけてくれている。が、エヴリンだけは花後剪定のところから新しい芽が出てこない。ベーサルシュートもサイドシュートもない。完全に沈黙している。
6月の終わりに鉢増しをしたから、もしかしたらそれが原因かもしれないけれど……葉っぱが黄変するでもなく、ハダニがいるわけでもないので、様子を見るしかないのはやきもきする。有機肥料をあげて、この間は液肥もあげてみた。功を奏すといいけれど。
樹高は今80cmくらい。花が咲いた時は1mちょっとだった。2m近くになるバラだと聞いているので、秋の伸長がすごいのかな?できればオベリスクに留めたいなあと思っている。
秋の花はぽつぽつと咲く程度らしいけれど、今は本当にただ枝が伸びて欲しい……それだけでいい……。
房咲きで一輪いちりんが大きいバラです。
真ん中にグリーンアイがあって、平たく咲く。咲きはじめの可憐な様子も、開ききって優雅な花容もぜんぶ好き!
2番花が見たい、と贅沢は言わない。
肥料や水やりを見直すから、早く元気に伸びてほしい、そんなバラです。
23℃/20℃と雨らしい気温の、4連休の3日目。
ああ休みがあと2ヶ月くらい続けばいいのに……_ノ乙(、ン、)_
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