泥濘と薔薇

北東北、海辺のベランダで育つバラの記録です。

例えば忘れられるだけの一瞬が

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私の住む街はこの9年間ずっと大がかりな工事をしている。その一角、家のすぐそばに田んぼが出来たようで、最近水が引かれていた。風が吹くと小さな波がさざめき立つ。

ある日の夕暮れ時の退勤時、観光客っぽい外国の方がその風景を撮っていたのを見た。水面に雲と山と夕日を映した田んぼ、工事車輌のトラックやユンボと、ゆるい坂道の脇にずっと並ぶ電柱、日本のとある街の何でもない1日の終わり。

忘れてしまうような平和な一瞬を、写真に残してくれた異国の誰かがいたことで、私の中でもその一瞬が永遠みたいになった。

 

写真は私のファーストローズ、イングリッシュローズのレディエマハミルトン。朝日と夕日、太陽がいちばん綺麗な色になる(と勝手に思っている)時の色のバラ。

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昨日(3/28)は14℃/5℃となかなか春めいてきた気温だったけれど、今日は7℃/0℃。

関東甲信で昼間に雪、こちらでは深夜から朝方にかけて降る予報。去年は4月に入ってからも積もったりしていたなあと思い出した。

日曜日はベランダに長くいることが出来なさそうだと判断して、ベランダの掃除と、バラの撮影会を昨日のうちに終わらせてやった。楽しかった。

 

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ソニアリキエル。だいぶ芽吹いてきた感がある。やっぱり枝を横とか斜めに倒すとそこから芽吹くんだなあ、すごいなあ。

 

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ジュビリーセレブレーション。

モサモサで嬉しいばかりだったのが、だんだん株元の風通しが心配になってきた。上に伸びていいのよ、いいのよ。

 

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ブルーパフューム。枝は細いけど葉っぱが大きくて頼もしい。ベーサルシュートが出るかな?

 

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ヴィウーローズ。芽吹き時の枝葉が銅色で、存在感がある、というデルバール社の説明通り、とっても好みの色の樹!葉っぱがツヤツヤでうっとりです。

 

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クレマチスのウェッセルトンとベルオブウォーキング。バラよりも成長のスピードがずっと早いような気がしている。どちらも旧枝咲きで、ちょっと難しいような品種らしいので、よく観察しながら育てたい気持ち。

 

さすがに暖冬とは言え北国だから、開花はまだまだ先だろうけれど。1日1日、忘れてしまうようなことも、少しでも心動かされたら、きちんと記録して記憶しておきたいと思う。何でもない平和な日常が何よりも大事だから。