泥濘と薔薇

北東北、海辺のベランダで育つバラの記録です。

バラの話

ベランダにだってアーチ(?)が欲しい、の話。おしまい

昨日は金曜日だから、と帰りに本屋さんに寄ってみたら村上春樹の「村上T」が売っていて、ノータイムで買ってしまった。ふんふんとして帰って家人に話したら「絶対にコアなファンしか買わないやつ!」と大笑いされた。まあ、いいですよ。私は大好きなんだから…

ベランダにだってアーチ(?)が欲しい、の話。その2

2015年発表のER、デスデモーナ。その花姿と香りを何より愛しているけれど、コンパクトなのでアーチには向かない。 この間に続いて、「アーチに咲かせたいバラ」についての話をします。これはいつか持家になって2億坪の土地が手に入ったときに役立つかもしれ…

ベランダにだってアーチ(?)が欲しい、の話。

それはまるで春の夢のような 春のバラ園、満開を迎えた色とりどりのバラが何種類も絡んだアーチのトンネルをくぐる。風が吹くと、世界中のただ綺麗な色だけを集めた花びらが降ってくる。いばらの間から日差しが差し込み、花びらは身の回りを小さな嵐になって…

世界でいちばんお姫さま、のバラ

お世話になっている、家人の同僚さんのおうちのピエールドゥロンサール。お手伝いをしたらお礼にと頂いてしまった 真夏のこの暑い中でもたくさん咲いていました(びっくり)!花弁の焼けたのもなく、花びらが少ないわけでもなく、相変わらずお姫さまのバラちゃ…

島国のバラ事情

先日、インスタのDavid Austine Roses公式が、『コメントしてくれたアカウントに抽選でバラ苗が当たる!』(ざっくり意訳)というのを行っていた。 もちろん本国のアカウントであるので、極東の島国北方に住む私は「羨ましすぎる」と心の中で歯ぎしりをしなが…

バラの姫

一雨ごとに緑が深まり、背丈の高い野草に花が咲く。夏風に吹かれて散りいそぐ残花が、水たまりに浮島のように群れていた。今日はまだ雨が降っていない。これから2週間は日照不足の日々だそう。 ふと思い立って、萼がおりたばかりのシャリファアスマをカット…

深い霧の中で

今朝の房咲きレディエマハミルトン。 去年はよくて3輪程度だったのが、やっぱり今年は花つきがよくなっている。房咲きねえ、好きだねえ。やっぱりヴィウーローズよりあおいなのかなあ(独り言)。 こちらは出先を昼休みに散歩している途中で見かけたアスチルベ…

バラの香りのはなし。その3

飽きないうちにやっちまいましょう、その3。 6/19金曜日、23℃/17℃。朝は曇っていて、今にも降り出しそう、と思っていたらバケツをひっくり返したみたいなのが降ってきた。 ばらちゃん軒下に入れてない……大丈夫かな…… 前回、前々回のつづきです。 rancraw.hat…

バラの香りのはなし。その2

飽きないうちにやりましょう。 25℃/13℃の快晴(梅雨なのに……)、今日も前回の続きで香りの話です。 rancraw.hatenablog.com ⑥キルケ(ロサオリエンティス・8号鉢2年目) *香質:ダマスクにティーとフルーツ(公式より) *強さ:★☆☆☆☆ *安定性:★☆☆☆☆ ロサオリエン…

バラの香りのはなし。その1

我が家の開花、トリを飾るバラであるデルバール・フラゴナールが6/15に咲き出して、パーフェクトに美しい姿を見せてくれている。葉っぱの若草色にこの濃いピンクはとてもよく映えると思いませんか?私は大好きです!! さて、今日はバラの香りについて書こう…

散る花びらの行く末を思う

夕方あたりから霧が海を渡ってきて、高い高い堤防をぬめぬめと超え、みるみるうちに街を覆ってしまった。朝にはつぼみだったレディエマが1輪、呼ばれるように咲き出している。甘い柑橘のいい匂い。 オステオスペルマムはこの寄せ植えの紫の花。次々に咲き夏…

慈しむべきは座らせる者

大好きな映画に、北欧はスウェーデンのロイ・アンダーソン監督「散歩する惑星」がある。これは日本語タイトルで、原題を邦訳すると「二階から聞こえる歌」となる。なんとなくシュールで意味がわからないでしょう。うふふ、内容もそんな感じです。 この映画は…

6月6日 宴の始まり

今朝のデスデモーナとオデュッセイア。朝はよく晴れて、差し込む日差しに照らされて天国みたいに綺麗だった。 24℃/14℃と、昨日より3℃ほど低い気温の予報の今日、ベランダの向かって左側のバラはほとんど咲いてくれました。 デスデモーナ オデュッセイア プシ…

祭りの前夜

すっかりすなおに開くようになったクリスティアーナ。純白の中にひっそりと薄紅をかくしているのがかわいらしい。 つるバラだけれど、ドイツではあまり伸びないブッシュだそうで、ここ東北だと背丈はHTのブルーパフュームと同じくらい、1番長い枝でも今のと…

5月下旬、長雨、霧と晴れ間と。

朝方に驟雨を走らせた雨雲が、家を出る頃には灰色の霧になって、広く見渡せる市街地の向こうの山に細いけむりのようにわだかまっていた。いくつも立ちのぼるそれがまるで湯気みたいに見えて、なんとなく草津の湯畑を思わせる。駅の向こうは雨模様だ。振り返…

バラの記録と仕立て方を考えたい。

今朝からとても冷えこんで、明日は11℃くらいになるそう。3月上旬ほどの気温だといつも見ているニュースの天気予報士さんが繰り返し述べていた。信じられない。嘘だと言ってほしい。 外の匂いが気になる猫にせがまれて開けた窓から冷えた風が吹き込んできて、…

薔薇未だ覚めず・また赤紫の話

バラが咲くのは今週末くらいかな?と、ワクワクしながらずーっとバラのことを考えている。 この萼が下がってからもまた長いんだよねえ。この焦らし上手♡ 少し前の記事に「赤紫」という色が好き、と書いた。 これはカリブラコア・ティフォシーエレガンスNo.2…

5月初旬のバラの様子〜北東北の場合

GWだぜ!朝から晩までベランダで過ごしてやる!!と私が浮かれている間に、街の田んぼに水が引かれた。GW中はずっと晴れて暖かく夏のようだったので、青空と山の緑と、重たそうな白い雲が田んぼに映って、それはそれは綺麗だった。 ベランダにいればバラも海…

薔薇二曲

朝から持病が悪化し、仕事を休んだ罪悪感で心を腐らせながらベランダで過ごしていたら、高い高い堤防の向こうの海の上が急に曇って烟り、さあああ、と雨の音が聞こえてきた。私は新芽の瑞々しいバラと一緒に、陽の光を浴びながらそれを見ていた。ふいに涙が…

夢にまで見ちゃったからしょうがないと

職場の桜が満開に近いです 今日は11℃/1℃。朝から良く晴れて、猫が日向ぼっこをしにカーテン裏の窓辺へ出かけていた。良い1日の始まりの予感、の光景。 昼間は職場にこもっているので、11℃は寒くない?と思ったのだけど、8時半頃からベランダでちょっと厚着、…

今日は葉っぱの話だけ

ここ2週間ほどでバラの新芽がばりばり伸びてきている。 出勤前に朝日の中でバラを見るのが1日の活力源だ。むかしむかし、地元で命を削りながら働いていたとき、ユンケルの高いやつとレッドブルを1日に何本も飲んでいたが、それに比べたらなんて健康的で(お…

例えば忘れられるだけの一瞬が

私の住む街はこの9年間ずっと大がかりな工事をしている。その一角、家のすぐそばに田んぼが出来たようで、最近水が引かれていた。風が吹くと小さな波がさざめき立つ。 ある日の夕暮れ時の退勤時、観光客っぽい外国の方がその風景を撮っていたのを見た。水面…

イングリッシュローズのこと

好きなバラのナーセリーさんの代表の方が、 「まず朝に30分、ただじっと花を見る。気温が低いのでバラがとても綺麗に見える。邪念が消えて、なにも考えずに美しいものに引き込まれていく。それが終わったら、葉っぱに病気が出てないかとか、客観的に観察をす…

晴れた日の朝に見る若葉が生き生きとしていること

3月13日の朝、クリスティアーナとシャリファアスマ。 わさわさと茂った新芽が光に透けて薄緑になる。葉の縁が朝日を粒にして黄金に光る。 自分にこんな感情があるとは露と知らなかったが、朝、こんな光景が見られるだけでニコニコしてしまうし、1日中幸せな…

素敵な女性とピエールの話。

昨日は家人と、お世話になっている家人の同僚さんのお家にお邪魔した。 憧れのピエールドゥロンサールを植えたけれども、あまり手をかけていないにも関わらず大きくなって、そろそろなにかしてあげたい、とのこと。ベランダガーデニング1年生の私は戦々恐々…

忘れられないのは

今はもうないニューウェーブ。 日本が誇る育種家「寺西 菊雄」氏の作品。はっきりウェーブがかかる美しい花型と、薄紫の色彩が大変上品で、香りも素晴らしい推奨品種。枝数が増えにくいのが欠点ですが、伸長力はありますので意外に伸びます。花壇の後方に植…

ピースフルで幸福な緑ある生活。

シジュウカラが急ぎ足で駐車場を駆けていく。 ボーダーに植えられた枯れた低木に、ふくふくとまあるくなったスズメが群れて鳴いている。 シベリアから渡ってきた白鳥は岸辺でガアガアと騒ぎ、鴨が半分凍った池でゆっくりとまばたきをする。 今日は朝日が昇る…

初めてのバラの話

5月21日で、初めてバラを買ってから1年になる。 本やら映画やら化粧品やら鉱石やらお香やら、多趣味で飽き性、しかも再熱率も高い。両親が好きだった園芸には手を出しても続かないと思っていた。 今、3月の芽吹きの時期、いまだ初めてホームセンターでレディ…