泥濘と薔薇

北東北、海辺のベランダで育つバラの記録です。

2020-01-01から1年間の記事一覧

開花、虹色、ペリエの匂い

我が家で冬を越したバラの開花第1号は、イングリッシュローズのデスデモーナでした。 春の勢いだと、同じイングリッシュローズのエヴリンかジュビリーセレブレーションが先かな、と思っていたので、嬉しい誤算。 この写真が5/26のもの。 一晩まえの5/25、18…

5月下旬、長雨、霧と晴れ間と。

朝方に驟雨を走らせた雨雲が、家を出る頃には灰色の霧になって、広く見渡せる市街地の向こうの山に細いけむりのようにわだかまっていた。いくつも立ちのぼるそれがまるで湯気みたいに見えて、なんとなく草津の湯畑を思わせる。駅の向こうは雨模様だ。振り返…

May storm

11℃の昨日、13℃の今日。バラは休眠しちゃってるのでは?? この間の記事に載せたばかりのヴィウーローズ、1番伸びていた枝が付け根からぽっきりいってしまって心も雨模様になってしまった。風が強いの、ここだけの話、本当は大好きなんだけれど、バラを育て…

バラの記録と仕立て方を考えたい。

今朝からとても冷えこんで、明日は11℃くらいになるそう。3月上旬ほどの気温だといつも見ているニュースの天気予報士さんが繰り返し述べていた。信じられない。嘘だと言ってほしい。 外の匂いが気になる猫にせがまれて開けた窓から冷えた風が吹き込んできて、…

バラのことばかり考える、まだ朝の来ないベランダ

この美しい色を持つバラの名前はジュビリーセレブレーション。寿ぎのバラだと言われればまさしくその通りだ。5月にしては気温の低かった、薄く霧のかかった朝の日差しは細く確かに黄金で、この花びらが持つ豊かな彩りの中にある色だった。内側から輝くように…

薔薇未だ覚めず・また赤紫の話

バラが咲くのは今週末くらいかな?と、ワクワクしながらずーっとバラのことを考えている。 この萼が下がってからもまた長いんだよねえ。この焦らし上手♡ 少し前の記事に「赤紫」という色が好き、と書いた。 これはカリブラコア・ティフォシーエレガンスNo.2…

5月初旬のバラの様子〜北東北の場合

GWだぜ!朝から晩までベランダで過ごしてやる!!と私が浮かれている間に、街の田んぼに水が引かれた。GW中はずっと晴れて暖かく夏のようだったので、青空と山の緑と、重たそうな白い雲が田んぼに映って、それはそれは綺麗だった。 ベランダにいればバラも海…

紅茶とバラの日々

を、今読んでいる。もう読み返すのは何度目だろう?昔の女流随筆家が大好きで、幸田文と森茉莉のエッセイは宝物のように大事にしている。 でも今日は、私のファーストローズ、レディエマハミルトンの話。きらめくオレンジがダージリンの水色みたいに鮮やかな…

柘榴がなるような

色合いで咲くのはオデュッセイア。 4月の27日につぼみを見つけて、ぐんぐん数を増やしている。まだまだ小さい。 今日は28℃/14℃。昨日は予報が25℃だったのに、どんどん上がって28℃以上になったみたい。え?てなるけど、海風の入る部屋はとても涼しくて、夏で…

あなたに会えて良かった。

これはクリスティアーナのつぼみ。中心の1番大きなものはなにかに引っかかって少し傾いでいる。でも大丈夫だよ、と言うようにわきからもつぼみが上がって一安心。クリスティアーナは4/5につぼみを発見して、もう20日以上になる。 15℃/1℃。まだ風の冷たい春。…

愛すべき・ひとり遊び

引きこもってひとり遊びをするのが昔から得意である。 (ネモフィラ、レースラベンダー、ペチュニア和染十二単京紫、勿忘草のハンギングバスケット。人生初!) シルバニアファミリーやジェニーちゃんの人形、世界の綺麗な景色の写真集、あるいはカラーの百科…

薔薇二曲

朝から持病が悪化し、仕事を休んだ罪悪感で心を腐らせながらベランダで過ごしていたら、高い高い堤防の向こうの海の上が急に曇って烟り、さあああ、と雨の音が聞こえてきた。私は新芽の瑞々しいバラと一緒に、陽の光を浴びながらそれを見ていた。ふいに涙が…

今日はクレマチスと妄想のお話。

ひそやかで幽玄な佇まいの、クレマチス・ウェッセルトン。雑誌の表紙ととあるブロガーさんの写真に一目惚れして購入した。 首すじというか、伸びたつるが蕾に向かってすうっと曲がるのが好き。光の粒子みたいな和毛がつるや花びらを覆っているのが好き。誘引…

シャーベットカラー

こんなときだから元気なお色が見たい! の希望に、ぱっと答えてくれるのはデルバールのラパリジェンヌ。 スマホの中の写真をスクロールしていると、ああこれは大体いつ頃のやつだな、と分かるけれど、ラパリジェンヌが写っていると秋のものでも夏に撮ったの…

夢にまで見ちゃったからしょうがないと

職場の桜が満開に近いです 今日は11℃/1℃。朝から良く晴れて、猫が日向ぼっこをしにカーテン裏の窓辺へ出かけていた。良い1日の始まりの予感、の光景。 昼間は職場にこもっているので、11℃は寒くない?と思ったのだけど、8時半頃からベランダでちょっと厚着、…

今日は葉っぱの話だけ

ここ2週間ほどでバラの新芽がばりばり伸びてきている。 出勤前に朝日の中でバラを見るのが1日の活力源だ。むかしむかし、地元で命を削りながら働いていたとき、ユンケルの高いやつとレッドブルを1日に何本も飲んでいたが、それに比べたらなんて健康的で(お…

好きな色のこと。

小さいこどもだったとき、何でもかんでも人を質問責めにしたことはないですか?私の周りだけかもしれないけど、小さい頃は色々な質問をしたしされていて、その中で割合高い頻度で聞かれるのが「好きな色は?」だった。 私はこの質問が苦手で、なぜなら好きな…

4月朔日

バラの記録といいつつ、いまいち目的の不明瞭なこのブログも一ヶ月続いた。書いていると写真が花のアップしかなくてどうも樹形がわからないとか、いつ頃どのくらい咲いたのかとか、肥料はいつやって水を欲しがる品種は何なのかとか、そういう情報が過去の記…

例えば忘れられるだけの一瞬が

私の住む街はこの9年間ずっと大がかりな工事をしている。その一角、家のすぐそばに田んぼが出来たようで、最近水が引かれていた。風が吹くと小さな波がさざめき立つ。 ある日の夕暮れ時の退勤時、観光客っぽい外国の方がその風景を撮っていたのを見た。水面…

イングリッシュローズのこと

好きなバラのナーセリーさんの代表の方が、 「まず朝に30分、ただじっと花を見る。気温が低いのでバラがとても綺麗に見える。邪念が消えて、なにも考えずに美しいものに引き込まれていく。それが終わったら、葉っぱに病気が出てないかとか、客観的に観察をす…

チェリー・カスタード・パイ

ここしばらく、春の嵐が続いている。 私の暮らす街はとにかく風が強く、まだ新しい中心市街地に植えられた沢山の街路樹も、風に吹かれてわずかに傾いて成長している。春になると桃色の花が咲く。 春になると、なんて言っているけれど、もうすぐそこだな。ポ…

春の夢のようなバラ

あまりにも美しくて もともと無い語彙を消失したバラ。 ロサオリエンティスのダフネ。 色もこう、可愛いもの好きの小学生の女の子が、進級のお祝いにお洋服買ってあげるって言われて、服屋さんでずーっと悩んだ末に手に取るワンピースのようなピンクじゃない…

ギリシャ語で"不運な" 美しいバラ

デスデモーナ/Desdemona この上ない美しさを秘めたチャーミングなバラで、晩春から非常に長い間花を咲かせます。 愛らしいピーチがかったピンクのつぼみから、咲き初めにはほんのりピンクが混ざり、その後、美しく透き通るような白の花を咲かせます。聖杯型…

晴れた日の朝に見る若葉が生き生きとしていること

3月13日の朝、クリスティアーナとシャリファアスマ。 わさわさと茂った新芽が光に透けて薄緑になる。葉の縁が朝日を粒にして黄金に光る。 自分にこんな感情があるとは露と知らなかったが、朝、こんな光景が見られるだけでニコニコしてしまうし、1日中幸せな…

ローランの古城

この一枚に私の「好き」のほとんどが詰まっている。 ピンクのリボンを結ばれたみたいに色づく黄色のつぼみ、花芯付近の華やかなオレンジ、全体はぱっきりとしたサニーイエロー。 1週間ほどかけてレモンイエローに褪色して、はらはら散ってゆく。 非常に耐病…

全て憧れのシャリファアスマ

この間の楽天セールで見つけてしまった 全私の憧れ シャリファアスマ! 冬の予約大苗として販売されるだろうと毎日販売サイトを覗いてずっと待っていたのだけど、どうやら販売初日の勤務中に売り切れてしまったらしい。さすがERのお姫さま……。 仕方がないの…

Condolence.

濃霧とフラゴナールと

ドアから一歩外へ出ると、一面霧の世界だった。 海から上がってきた濃霧は磯の香りを伴って街を飲み込んでしまって、映画「ミスト」が大好きな私は大興奮。飲み込まれたホームセンターで生き残る方法を考えながら出勤した(中学生?)。 写真はフラゴナール。 …

素敵な女性とピエールの話。

昨日は家人と、お世話になっている家人の同僚さんのお家にお邪魔した。 憧れのピエールドゥロンサールを植えたけれども、あまり手をかけていないにも関わらず大きくなって、そろそろなにかしてあげたい、とのこと。ベランダガーデニング1年生の私は戦々恐々…

忘れられないのは

今はもうないニューウェーブ。 日本が誇る育種家「寺西 菊雄」氏の作品。はっきりウェーブがかかる美しい花型と、薄紫の色彩が大変上品で、香りも素晴らしい推奨品種。枝数が増えにくいのが欠点ですが、伸長力はありますので意外に伸びます。花壇の後方に植…